人口90万人を超え、都内行政区の中で人口および転入者数共に最多となる世田谷区。私自身も馴染みある行政区の一つです。, 世田谷区といえば世間では、世帯年収も教育水準も相対的に高く、都心よりも郊外型の環境を求める子育て家族に人気の街というイメージが一般的ではないでしょうか。, 公立中学に着目すると、2020年9月現在、世田谷区には29の区立中学校が存在し、約1万1千人の生徒が通っています。, 都内では八王子、足立、練馬、江戸川に次いで5番目に公立中学の多い行政区であり、総じて教育熱心な家庭が集う印象のあるこの地域について、各学校の教育環境を内申点という観点から考えてみます。, 東京都教育委員会では、都内公立中学校約600校の内、3年生の生徒総数が40人以下の小規模校を除く全ての中学校について、各校9教科の内申点の評定状況を毎年公開しています。, ところが実際には資料を眺めてみても、そこには内申点の割合が並ぶばかりで、どの学校の内申評価が高いのか低いのか、単純に比較することが難しい状況にあります。, そこで東京子育て研究所では、独自の内申評価の基準として、都立高校受験で利用される内申得点を算出することで、学校間の内申比較を行う方法を提案しています。, 結局のところ、生徒や保護者が内申点を意識するのは、学校や教師からの評価を気にしているというよりは、高校受験への影響を懸念しているに他ならないからです。, この一覧は、都教育委員会ホームページ上に公開されている都内全域の公立中学の平均内申点に対して、加重平均から各教科の標準内申点を割出し、その値を基に都立高校受験1,000点満点における内申点300点分の得点として換算算出した指標となります。, この評価基準を各学校について適用し、高校入試における内申得点という具体的な数字を比較することで、学校間の内申評価の差異を確認したいと思います。, 世田谷区では、公立中学29校の内、小規模校1校を除く28校の状況が公開されています。これを内申評価の高い順に並べてみると、以下のようになります。, まず世田谷区全体としては、全都平均と比較すると内申得点は5.2点高いことが理解できます。区全体として、教育意識の高い地域であることが伺えます。, ところが個別の中学校に注目してみると、公立中学に通う生徒や保護者の方にとっては戸惑う状況があるかもしれません。, この特異な状況を実現しているのは、千代田区の麹町中学と並んで近年マスコミ注目度が高い桜丘中学校です。, 桜丘中学の標準内申得点は234.4点となり、先に見た都内中学平均の199点よりも35.4点も高い状況です。世田谷区だけでなく都内の中でも突出しています。, 一方、同じ世田谷区内においても、都内平均よりも低い標準内申点の学校も複数あり、なかなか微妙な状況です。, 標準内申点が中学平均より35.4点高いという状況は、高校進学時の学校選択や受験の際に、同校に通う生徒一人一人に対し、予め35.4点分の潜在的なボーナスポイントが与えられているという状況だと理解すると、その意味の重要性がはっきりするでしょう。, (誤解のないように念のため記載すると、試験の得点は500点満点が700点に換算されるため、試験の1点は1,000点満点中の1.4点となります。このため内申点35.4点は、試験の得点換算では25.2点差となります。それでも大きな差ですが), もちろんこうした数字の差は、生徒本人の資質や努力が積み重なって表れた結果であるのか、内申評価の学校間の基準差、いわゆる内申が緩い学校か厳しい学校かの差であるかは分かりません。, しかしながら、世田谷区内の学校に限定して比較する限りにおいて、その上下得点差が45.2点(35.4-▲9.8)も開いているとなると、その事実に対しては、そもそも評価の方法が根本的に異なるという以外の合理的な説明はつきにくいように感じます。, 例えば、桜丘中学と学区が隣接する最寄りの中学校と比較しても、標準内申点に30点近い開きが認められることから、その差が家庭の教育意識や子どもの能力差とは考えにくいと判断するのが妥当ではないでしょうか。, 桜丘中学は、9教科の平均的内申点について5の割合が最も高く、実に学年の1/3以上の生徒が内申5を取得する状況となっており、その他の27校全ての内申の平均値が3であることと比較すると、やはり突出して高い値です。, では、生徒の主体性を重んじる自由な教育方針で話題の桜丘と麹町、二つの学校の内申状況を比較してみましょう。, 桜丘中では、国語、数学、英語、理科、音楽、技術家庭の6科目について、内申5が最多割合となっており、多くの科目で実に4割近い生徒が5を獲得しているという、他の学校の保護者としては何とも羨ましい状況であることが分かります。, 麹町中学の標準内申点も平均的な学校と比較すると相当高いですが、それでも桜丘中学の状況と比較すると、まだ控えめであるようにさえ感じます。, マスコミの報道や校長の著書などからうかがい知る中では、この二校の内申点が高い理由は、桜丘のシステムを記載した以下の文章が明確に示唆しています。, 積み重ねテストとは、100点満点の定期テストの代わりに、10点満点の小テストを10回、ないし20点×5回に分けて行うというもの。「ミルフィーユテスト」というかわいらしい愛称がつけられ、週3日程度(1日1単元)、始業前の20分間で実施している。, 芳しい点数がとれなくても、後日、敗者復活の「チャレンジ・テスト」も用意されており、通知表の成績には良いほうの点数が反映される仕組みだ。, 定期テストを廃止して、公文的あるいはスモールステップ的な小テストを継続的に実施するのがベターかどうかの議論は別にして、上記のやり直しテスト方式で内申点を評価していることが事実であれば、学校全体の内申評価が相対的に高止まりするのはある種自然な状況と捉えるべきでしょう。, 他の公立中学校に通う子をもつ保護者の方は、少しやるせない気持ちになるのではないでしょうか。, 一部の学校は再試験が認められる複数テスト評価方式、その他大部分の学校は一発方式の学習到達度評価です。得点差が現れるのは、ある種当然の結果といえるでしょう。, こうした方式の差は校長個人の教育理念で決まるものなのか分かりませんが、内申点が高校受験に影響を与えるという点においては、やはり心穏やかでない状況があります。, 入試における制度平等性を確保する意味においては、定期テストを実施する学校においても、テスト結果が返却された後に、少なくとも希望者に対しては、桜丘や麹町と同様に再チャレンジテストの機会を提供し、2つのテストの内、高い方の得点を内申評価の基準点として採用すべきではないかと感じます。, 実際には定期テストレベルの試験を2つ用意するのは教師の負担も大きく現実的ではないというのは容易に理解ができますので、例えば間違った問題を解き直して再提出し、正解であれば得点の半分を加算するなどの方法が運用上現実的かもしれません。, 要するに、一発テストの点数を内申評価に使わないといけない指導要領は存在しないということになりますから、躓いた生徒の学びのモチベーションに訴え、本来の学習理解度や到達度を向上させる意味においては、再チャレンジ方式はむしろ教育の本質に近い考えなのかもしれません。, 図らずも、実施が延期された大学共通テストにおける民間試験において、複数受験が可能という評価方式が今後の受験制度の主流となるのであれば尚更です。, あるいは桜丘や麹町の新しい取組が、報道にたがわず、明らかに生徒の自主性の涵養や能力の向上に寄与するものであれば、教育庁は両校が採用する方式の導入について、むしろ全ての学校に対して進めるような勧告を出すべきでしょう。, ただし桜丘方式が、本当に生徒の将来のためになるかは、吉田兼好が「二つの矢を持もつ事なかれ」と説いた心をよくよく見定める必要があるかもしれません。, いずれにしても私自身は、出る杭を打って、横並びの大多数の価値観に戻せとは思いません。, ただ、都立高校受験という、ある種の都大会競技において、所属校により適用ルールが異なる生徒が同じ土俵で競い合う現在の状況は、改善すべき課題だと感じます。, 仮にルール変更が学校長の裁量で決まるならば、教育委員会や学校長は、現在の状況に対し、もう少し前向きな方向でギャップを埋める努力をしてほしいと思います。, 新たな校長がどのような経緯や目的で選ばれ、その影響がどのような形で今後現れるかは分かりません。, マスコミが好んで取り上げるような公立中学における新たな試みが、更なる進化を遂げるのか、あるいは多くの学校と同じ状況に回帰していくのか。, 教育委員会や学校関係者の一段の努力によって、生徒の学びや成長に前向きな中学において標準内申点が向上して桜丘の水準に近付いた結果、現状明確に存在する学校間の内申格差が生じない状況となるのが、一つの進むべき形ではないかと感じます。, あるいはそのような努力が期待できない場合には、入試における内申点の影響を引き下げるべきではないかと思います。, 現状では、内申点の獲得しやすさには、世田谷区に限らず学校間による格差が存在することは確かなようです。, もちろん、内申点の差が、生徒個人の資質によるものなのか、学校側の評価基準の相違によるものなのか、確かなところは分かりません。, しかしいずれにしても、公立中学における標準内申点の高い地域は、教育に関心の高い家庭にとっては、ある種合理的な住まい選びの基準の一つになるように思います。, 高い標準内申点の地域には、教育意識の高い家庭で育てられた相対的に能力の高い子どもが多く、周辺に良好な教育環境が育まれていると推察される。, ということになり、いずれの場合でも、良好な教育環境を求める家庭にとっては、その学区を積極的に選択すべき理由の一つとなるでしょう。, そのように考えると、中学校の標準内申点という数字には、単に羨望や嫉妬という以上に大きな社会的な付加価値が伴うことが理解されます。, 都内への転入と都立高校進学を希望する家庭にとって、公立中学校の内申点の動向は、敏感にアンテナを張って収集すべき情報であるに違いありません。, mommapapa

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