ろう付けとは、母材を傷つけることなく接合できる冶金技術です。その一方で、精度の高い接合を行うためには、ろう材、フラックス、加熱源の選択など、専門的な知識を要します。本連載では7回にわたり、ろう付けの基礎知識を解説します。初回となる今回は、ろう付けの定義と特徴、他の溶接技術との比較を行います。, ろう付けとは、冶金(やきん)接合技術であり、高性能な接合部が得られます。冶金とは、原子間引力を利用して、金属を接合する技術です。ろう付けでは、ろう材と呼ばれるのり・接着剤の役割を担う合金を、接合部の隙間に挟み込むことによって、接合部を作ります(図1)。なお、ろう付けはろう付と表記される場合もあります。, ろう付け前、一定の隙間を持つ母材接合部の外周部へ、ろう材を配置します。その後、全体を加熱します。液相線温度を超えると、ろう材は溶け出し、母材に対して良好なぬれを示す溶融ろう材(のりの役割を担う合金)となります。ぬれとは、溶融したろう材が母材に接触した際に、表面上に広がる現象のことです。, ろう付け中、溶融ろう材が、母材の隙間へ毛細管現象により浸透します。母材の隙間は、50~200µm程度が標準で、肉眼での確認は困難なサイズです。毛細管現象とは、乾いたタオルが水を吸い込む時の物理現象と同じです。その後、溶融ろう材と母材間で生ずる界面反応により、十分な冶金的接合を達成します。最後に凝固し、継手が完成します。, 以上をまとめると、ろう付けは、被接合材(母材)を母材とは異なる金属(主に合金、ろう材)で接合する技術です。具体的には、母材とろう材を、ろう材のみが溶融する温度まで加熱し、溶融ろう材を接合部へ毛細管現象により浸透させます。さらに、溶融ろう材と固体母材間で生ずる界面反応現象と、それに続く凝固過程で、界面に強固な冶金的な接合を生じさせるものです。, モノとモノを接合する方法は、多様に存在します。機械的にボルトとナットで固定する方法、接着剤で接合する方法、金属を溶かして接合する溶接などがあり、それぞれに一長一短があります。その中でも、ろう付けは、最も古い冶金接合技術であるといわれており、エジプト期の文化遺産の製造にも用いられていました。長い歴史の中で、さまざまな進歩を遂げ、現在も多くの工業製品で、部品同士の高品質な接合を得るために活用されています。, 溶接は、ろう付けと並び、同じ工業製品の接合でよく使われる技術です(参考:溶接の基礎知識 第1回)。また、はんだ付けという接合技術も、広く知られています。では、ろう付けと溶接、はんだ付けとは何が違うのか、具体的に見ていきましょう。, 溶接では、溶接金属でつなぐと同時に、エネルギー密度が高い熱源により、母材そのものを局所的に溶かして接合します。図2は、溶接前後の溶接部の断面図を示したものです。溶接後には、母材が溶接金属の熱により溶け、接合面が変形しているのが分かります。対照的にろう付けは、母材をほとんど溶かさない接合法です。従って、微細精密部品や、薄板の精密接合に適しています。, このように、ろう付けは数多くの特徴を有しています。続いて、溶接との対比において、ろう付けの最大の特徴となる利点を解説します。, 日常生活でモノとモノを接合させる時、簡易的な部分接合を行うホチキスや粘着テープ類の他に、接着剤やのりを用いることが多いでしょう。この場合、のりなどを接合全面に塗布し、面と面を十分に密着させ、乾燥させることによって接合させます。, 一方、ろう付けは、接合面を完全に接合する技術でありながら、ろう材(のりの役割を担う合金)を接合面全面に塗布する必要がありません。図1のとおり、接合部の外周部に設置したろう材は、溶融後に隙間に毛細管現象で浸透し、接合部を形成します。従って、ろう付けは高い気密性や水密性などが求められる接合部に向いています。, 代表的な事例が、自動車エンジンやエアコンなどの家電品に利用されている、熱交換器です。熱交換器とは、2種類の物質間で熱のみを交換するシステムであり、高信頼と高機能が要求される部品です。熱交換器内の両物質は、完全に分離されている必要がある一方、両物質間を隔てる壁には、熱交換のために、薄さと高い熱伝導率が要求されます。金属薄板は、両者を兼ね備えた唯一の材料であり、この接合に適した技術が、ろう付けです。, これが溶接の場合、接合部に沿って局所的なエネルギーを投入し続ける必要があります。従って、溶接部はエネルギーを投入できる形状としなければならず、一般的には線状または点状の接合部となります(表1)。, いかがでしたか? 今回は、ろう付けの定義や特徴、他の接合技術との比較を行いました。次回は、ろう材の種類とぬれついて解説します。お楽しみに!, 前回は、ろう付けの定義や特徴について述べました。今回は、接合部の品質を左右する溶融ろう材と母材間の現象・ぬれと、ぬれを算出できるヤングの式、ろう材の種類・形態などを解説します。ぬれの原理、各ろう材の特徴、母材との相性を学び、堅牢なろう付けを確実に行えるようになりましょう。, ろう材とは、ろう付けでのりの役割を担う合金です。加熱により溶融金属となったろう材は、設置された母材の隙間へ浸透し、継手を形成する役割を果たします。この時、母材を傷つけないために、ろう材の融点(液相線温度)は、母材の融点(固相線温度)より低い必要があります。また、溶融ろう材は、母材に対してよくぬれる必要があります。ぬれとは、溶融ろう材の表面張力と、母材の表面張力、溶融ろう材と母材の間に発生する界面張力の3つの力の関係によって、決定する物理現象です(図1)。, 図1を解説します。γLVは溶融ろう材の表面張力、γSVは母材の表面張力、γSLは溶融ろう材と母材間の界面張力をそれぞれ表しています。これら3つの張力は、物質特有の値であるとともに、温度依存性を示す物性値です。溶融ろう材(液体)を母材・被接合材(固体)上へ滴下すると、直後は図1左のように液滴となります。時間経過に伴い、ぬれに関するヤングの式が成立するまで、すなわち3つの張力が釣り合うまで、母材上の溶融ろう材は広がり、やがて止まります(図1右)。この現象を、ぬれと称します。母材の表面張力が大きいほど、また溶融ろう材の表面張力が小さいほど、ぬれが生じやすいといえます。また、張力は温度の関数です。従って、ろう材と母材の組み合わせと、ろう付け温度によって、ぬれの状態は変動します。, 母材とろう材が決定した段階で、両物質の表面張力(γLV、γSV)は決定します。そのため、両物質間の界面張力(γSL)が、ぬれの状態を左右する重要な値となります。母材表面の酸化皮膜、汚れなどは、ぬれの阻害因子となります。また、母材表面のミクロ的な形状(粗さ)も、ぬれに強く影響を及ぼします。, さらに溶融ろう材と母材間で界面反応が生じると、初期界面は移動します。界面反応とは、界面を挟んだ両物質間で行われる、原子のやり取りのことです。界面反応によって、界面近くの母材とろう材の組成は変化します。この変化が、継手の性質に影響を及ぼす場合があるので、十分に注意しましょう。, 世の中の工業製品を構成する金属材料や使用環境は、多種多様です。個々の金属材料に応じたろう材を、選択・製造する必要があります。しかし金属材料の種類は膨大に存在し、それぞれにろう材を選定することは現実的ではありません。実際には、7種類のろう材がJISで規格化され、主に使用されています(表1)。, 前回は、ろう材の種類とぬれの原理を解説しました。ろう付けでは、母材とろう材の原子同士が、金属結合することによって強固な接合が生まれます。今回はこの仕組みを理解するための土台として、金属材料の特徴や構成、合金、また金属材料の中でも特に使用頻度の高いステンレス鋼について学んでいきましょう。, 世の中にはたくさんの工業材料があり、形態も固相、液相、気相などさまざまです。表1は、金属・セラミックス・ガラスなど、固相状態で使用する主な工業材料の特徴を、まとめたものです。, 他の工業材料と比較した場合、金属材料には多くの特徴があります。熱伝導性・電気伝導性の高さ、外力に対して割れずに変形する材料の粘り強さ、比較的高強度で破壊直前に塑性変形すること、添加元素やミクロ組織制御により材料特性を設計できることなどが挙げられます。これらを生かせば、日常検査で破損の予兆を検出し、破損前の部品交換が可能なため、製造の安全管理や製品の長寿命化にも貢献できます。材料の表面を処理しやすい点も、金属材料の利点です。最近は、生体材料としても注目されています。, 一方、金属以外の材料が優れた特性を持つこともあります。セラミックス材料は高硬度や高耐熱性を示し、生体材料にも用いられます。高分子材料や複合材料は軽量であり、炭素材料は軽量高強度材料です。木材は、圧縮荷重に強い耐力を発揮します。, 金属材料を工業材料として利用する場合、純金属が用いられる例は少なく、通常は合金を使用します。合金とは、2種類以上の金属元素を混ぜ合わせた金属材料です。混合比率(一般的には濃度、冶金学では組成と呼ぶ)が諸特性に強く影響を及ぼします。例えば、ゴールドのアクセサリーの多くは、18K(純金は24K)の合金で作製されています。純金属が比較的軟らかく、傷つきやすい性質を持つので、強度を増すためです。合金は無数に存在し、現在も新しい合金が開発され続けています。, 金属材料は、規則正しく配列した原子で構成されています。原子直径は1nm以下なので、直接観察することはできません。ところが、規則正しく配列した原子は、結晶を構成します。結晶は1µmから1mm程度のサイズであり、光学顕微鏡で1,000倍程度に拡大すれば、観察も可能です。このように結晶サイズ、形、色などを観察できる状態を、金属材料のミクロ組織と呼びます。ミクロ組織は、金属材料の性質に強く影響を及ぼします。金属材料を理解するには、まずミクロ組織を観察し、規則性などを理解することが必要です。金属材料の結晶は、原子構造が面心立方、体心立方、六方最密などの規則で配列しています(図1)。, 合金を使いこなすためには、合金を理解しなければなりません。理解の手法は、ミクロ組織の観察と状態図です。状態図とは、合金が置かれた環境(温度、圧力など)や含有元素の割合(組成)が、合金のミクロ組織や相に与える影響を視覚的に示したツールです。, 状態図の典型的な例として、鉄(Fe)と炭素(C)の2元系平衡状態図を示します(図2)。, ろう付けでは、溶融ろう材の固相母材(金属材料)に対するぬれが重要です。一方、固相母材の表面には、ろう材のぬれを阻害する酸化皮膜などが存在しています。良好なろう付けを行うためには、この酸化皮膜を除去する必要があります。そこで今回は、母材の酸化皮膜を除去する2つの方法、フラックスと雰囲気について解説します。, 固相母材(金属材料)の表面には、さまざまな酸化皮膜が形成されます。ろう付けでは、母材金属の酸化皮膜が溶融ろう材のぬれを阻害するため、取り除く必要があります。, 酸化皮膜は、研削など機械的な方法で取り除くことも可能です。しかし清浄な金属表面が酸素を含む大気中に露出すると、すぐに酸化皮膜が形成されてしまいます。もし研削を真空中で行ったとしても、残留ガスに酸素が含まれるので、酸素分圧を十分に低減しない限り、酸化皮膜が形成されます。また、複雑な形状を接合するろう付けの場合、全ての継手で固相母材表面に形成された酸化皮膜を機械的に取り除くことは困難です。従って、機械的に取り除く方法は、ろう付けには不適切です。ろう付けにおける母材表面の酸化皮膜の除去には、フラックスと呼ばれる化学薬品で除去する方法と、ろう付け雰囲気を制御することによって分解除去する方法があります(表1)。それぞれを詳しく解説していきます。, 酸素が含まれる大気中でろう付け体を加熱する場合、接合部の母材表面が酸化し、溶融ろう材のぬれが阻害されます。従って、酸化皮膜除去のためにフラックスが必要となります。フラックスとは、活性温度まで熱することで、金属表面に形成された酸化皮膜を分解除去する化学薬品です。金属表面の酸化皮膜の種類は多様のため、フラックスもさまざまな種類があります(表2)。, フラックスは固体のため、粉末や小片に加工後、水分やアルコールと混合し、ペースト状などにします。ろう付け時、ろう材と同様に接合部へ塗布して使用します。フラックスを塗布する時には、溶融ろう材がぬれ広がる金属表面の酸化皮膜を除去する必要があるので、溶融ろう材がぬれ広がる面を予測する必要があります。, 表2に示す通り、フラックスには性能を発揮する活性温度域があります。この温度域を、ろう材の溶融温度よりわずかに低い温度に設定することが理想的です。これらの温度に隔たりがあると、せっかくフラックスで酸化皮膜を除去しても、その後の温度上昇に伴い、母材が再酸化する場合があるからです。また、強固な酸化皮膜を分解除去するフラックスは、塩化物、フッ化物、ホウ化物、ホウ酸塩などを主成分とした、比較的強力な化学薬品です。フラックスが接合部に残留した場合、その部分から腐食する可能性があります。このため、ろう付け後に残留したフラックスは、十分に洗浄する必要があります。洗浄に使用した廃液の処理も、適切に実施しましょう。, なお、FB1-Aはトーチ・炉内・ディップろう付けに、FB1-Dはトーチ・炉内ろう付けに使用します。FB2-Aは、一部のマグネシウム合金のディップろう付けに使用します。FB3-A、FB3-Cのペースト形態のものは、一般用としてろう付け可能な鉄、非鉄金属およびその合金など、幅広い母材に使用できます。FB3-Aの粉末・液体・スラリー形態のものは、鋼、銅、ニッケルおよびその合金に使用できます。FB3-Cのスラリー形態は、耐熱性および長時間加熱性が優れています。トーチ・炉内・高周波ろう付けで使用するFB3-Dは、活性温度がニッケル合金・超硬合金より高温になっています。トーチろう付け専用のFB3-Kは、フラックス中を通過した燃焼ガスにて供給します。FB4-Aは、アルミニウムを含む合金など、強固な酸化物を有する金属類のろう付けに適しています。, 前回は、母材の酸化皮膜の除去法であるフラックスと雰囲気を説明しました。今回は、ろう付け時の加熱源について解説します。トーチろう付けや工業炉、高周波、電気抵抗、レーザなど、加熱方法の違いやそれぞれの特徴、注意点を学びましょう。, 良好なろう付けを行うためには、溶融ろう材が固相母材の表面に対し、十分にぬれる必要があります。このために重要なのは、溶融ろう材と母材金属を同一温度に加熱することです。従って、ろう付けでは加熱源の選択がポイントです。一般的に、ろう付けの加熱源として、炎(ガスバーナー)、工業炉、高周波、電気抵抗などが使用されています(表1)。それぞれに一長一短があるものの、ろう材と母材金属を均一に加熱するという目標は共通です。, ガスバーナーの炎を熱源とするろう付けを、トーチろう付けといいます(図1)。トーチとは、小型の手持ちバーナーのことです。トーチろう付けでは、低圧式のガス溶接機を使用します。燃料ガスには、アセチレンガス、プロパンガス、ブタンガス、エチレンガス、都市ガスなどが用いられます。, トーチろう付けの特徴は、作業者がトーチを手に持ち、直接ろう付け部に炎を当てて加熱するため、目視で確認・調整しながらろう付けできる点です。一方、ほとんどの場合、フラックスを使用するので、ろう付け後に処理が必要となります。ガス状フラックスや還元性炎を用い、母材表面の酸化皮膜を除去する場合もあります。, 欠点としては、温度管理も目視で行わなくてはならず、技術者に熟練が要求されます。特にアルミニウム材は、ろう付け時の高温下でも金属の色調が変化しないので、適温が分かりにくく、作業者にはさらに高度なスキルが求められます。, トーチろう付けは、自動化も可能です。経験や予備実験などによって、ろう付け条件の事前設定は必須ですが、大量生産に適している方法といえます。この場合、ワイヤ状ろう材を用います。ろう材を足すタイミングは、母材がろう付け温度到達後に外部から挿入する方法(差しろう)と、加熱前にあらかじめ母材ろう付け部に添付する方法があります。, ろう付けで使用される工業炉は、電気抵抗により発熱する発熱体を熱源としています。基本構造は比較的単純で、炉体(筐体)、断熱材、発熱体、制御回路、炉心管、搬送装置などからなります。一方、炉内雰囲気や製品形状によって、工業炉の内部構造や使用材料は変わります。また、多くの製品を同時にろう付けすることを前提とした工業炉は、エネルギー投入量が大きくなります。, 工業炉を用いる場合、ろう付け部品をあらかじめ組み立て、固定する必要があります。なお、部品を固定する道具(冶具)は、ろう付け時に一緒に加熱されるので、できるだけ小型化しておきます。炉内の温度分布を均一にすることも重要です。, 主なろう付け用工業炉は、連続式とバッチ型に分類されます。連続式には、ベルトコンベヤ式の製品搬送装置が組み込まれています。ろう付けするものをコンベヤ上に置き、炉内へ搬送し、あらかじめ十分な温度に熱した加熱領域を通る間にろう付けを行い、続く冷却エリアを通る間に冷却し、炉外へと搬送されます(参考:ろう付けの基礎知識 第4回)。この時、炉内を水素ガス雰囲気や不活性ガス雰囲気にして使用することが多いです。またフラックスを使用する場合は、炉内構造物が汚染される可能性を十分に考慮し、炉内の点検・メンテナンスを行わなくてはなりません。, 前回は、ろう付けの接合に使用する加熱源の種類について説明しました。ろう付けは接合技術です。そのため、接合部形状(継手形状)が接合体全体の性質に強く影響を及ぼします。そこで、今回はろう付けの継手設計の基礎を解説します。, ろう付けの継手を作るには、綿密な継手設計が必要です。図1にろう付け継手に適用される代表的な継手形状を示しました。これは試験片を真横から見た場合を図示しており、ろう付け時は、図中下方に重力が作用しています。ろう付けでは、接合する部品間に一定の隙間を設定し、溶融ろう材を浸透させる必要があります。また、加熱前に部品を固定する必要もあります。, 溶接は、突合せ継手を使用する場合が多いです。一定の隙間を設定し、継手を固定することが難しいので、突合せ継手を用いたろう付けは、あまり多く用いられていません。シングルラップ継手は、ろう付けに多く用いられています。特徴は、部品(材料)の加工が比較的容易であり、ろう材を設置する場所が確保できるということです。スカーフ継手は、シングルラップ継手と比較して、ろう付け面積が広く設定できるという利点があります。, 図2は、ろう付け後の典型的なシングルラップろう付け継手の断面図です。この継手の特徴は、重ね代Aを変えられる点です。重ね代を長くすると接合面積(A×W)が増加するため、接合強度は増加します。適切な重ね代を選択すれば、母材を破断せずにろう付けができます。, 突合せ継手の場合、接合強度を増加させるためには、母材(部品)断面積の増加や材質変更など大きな変更が必要です。これに対し、ろう付けに用いられるシングルラップ継手の場合、重ね代を大きくすることで接合強度が増加します。一方、重ね代を増やした場合、ろう付け面積(図2、A×W)の増加に伴い、溶融ろう材が浸透する面積が増加します。不適切な条件でろう付けした場合、ろう付け接合部中にボイドなどの接合欠陥が発生する可能性が高くなります。, ろう付け継手を設計し、隙間を設定する場合、昇温時の熱膨張などが起こるため、適切な温度管理が重要です。特に異種金属材料のろう付けでは、両者の熱膨張係数差に十分注意しなければなりません。継手設計の指針として、アメリカ溶接学会(American Welding Society:AWS)が発行するBrazing Handbook第4版には、表1に示す通り、ろう材の種類ごとに推奨隙間が示されています。, 一方、隙間はろう付け体接合強度に強く影響を及ぼします。隙間の減少に伴い接合強度は増加し、ピーク強度を示した後、減少します(図3)。この変化は、溶融ろう材の浸透現象と、ろう付け界面に発生する拘束力によって起こります。, 前回は、ろう付けの一般的な継手形状や隙間について、解説しました。これまでの内容は、ろう付けの原理や技術的な基礎でした。今回は、いよいよ最終回。ろう付けの健全な継手を得るコツや、ろう付けの具体的な手順、そしてろう付けの将来的視野を科学的な視点で紹介します。, ろう付けは、被接合材(部品)を金属材料でつなぐ技術です。モノづくりで使われる被接合材を理解して、ろう付けをする必要があります。ろう付けの手順は、受入・検査、前処理、部品の組立、フラックス塗布、加熱、ろう材供給、冷却、取出し、後処理、検査、検数・出荷に分かれています(表1)。, まずは、受入・検査で部品受領時の確認作業が重要です。最初に、部品形状や表面状態などに問題がないことを確認します。形状不良や表面の傷や酸化などは、ろう付け不良の原因となります。部品の形状不良は、隙間のばらつきにつながりやすく、ろう付けの仕上がりに影響します。表面の傷は、溶融ろう材の不均質なぬれを誘発し、これも仕上がりに影響します。不良品を取り除くことが、健全なろう付け体を得るための近道です。その後、前処理、部品の組立を経て、フラックスを塗布し、ろう材を添付して加熱します。一連の作業でポイントとなるのは、継手設計、母材、ろう材、加熱源、保護雰囲気およびフラックスの5要素です。この5要素を十分に理解し、それらを考慮した適切なろう付け条件を設定できれば、失敗することはありません。また、ろう付けに向いている母材は少ないので、母材構成元素の挙動を把握し、適切なろう付け条件を設定する必要があります。, ろう付けの手順通りに行っても、ろう付け部に欠陥が生ずる場合があります。ろう付け部に形成される欠陥とその検査・評価方法について説明します。表2は、ろう付け部に形成される代表的な欠陥です。ろう材層では、ボイドや割れなどが起こりやすく、母材部分では、割れや腐食などが起こりやすいです。外観では、過熱による継手外部へのろう材の流出や、ろう材量の不足によるフィレットの未形成、フラックスの不足や雰囲気不良によりろう材の酸化が起こりやすくなっています。水素、硫黄、リンなどが原因で金属組織のぜい化が生ずる場合があります。また、応力腐食割れや界面での合金相形成による割れの発生の可能性があります。欠陥の種類は多様で、ろう付け継手部を外側から目視で確認することは簡単ではありません。欠陥は3次元形状の場合が多く、近年では、全体を把握するためにX線CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)の利用が増えてきています。, 欠陥は、ろう付け中に発生する場合が多く、形成メカニズムや発生原因を特定できないこともあります。現状では、現場の技術者が経験に基づき対策を打っています。今後は、欠陥形成メカニズムを明らかにし、欠陥を低減していくこと求められています。比較的よくあるのが、ろう付け部に発生するボイドです。ろう材層中に発生したボイドは、外観から発見しにくいため、対応が難しい欠陥です。ボイドの原因は、溶融ろう材の動きや母材、フラックスから発生するガスや不均質な隙間などと推測されています。決定打となる詳細な形成メカニズムは、まだ明らかにされていません。一般的に、炉内を真空にしてろう付けすると、ボイド量を減らすことができます。生産コストの問題から、必ずしも、炉内を真空にしてろう付けができるとは限りません。.



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